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【臨床】急性腰痛とガンステッド・カイロプラクティック

塩川スクール・オブ・カイロプラクティック

一般的な腰痛に対しての治療法

一般的な治療は、炎症を抑えて痛みを軽減させる鎮痛薬や筋肉の緊張を緩めて血流を改善する筋弛緩薬や筋肉の疲労をやわらげ神経機能の回復を促すビタミン剤などが挙げられます。

また、湿布や塗り薬なども処方されますが、一時的に症状は緩和されても根本的な改善には至りません。

腰痛の原因として、冷え性や血行不良、デスクワークや家事などといった長時間の同一姿勢、様々なストレスからの精神的な不安、運動不足、眼精疲労、ホルモンバランスの乱れ、生活習慣の乱れなどといった体の外における外的要因が考えられます。そして、それらの外的要因を見直し、改善することが腰痛の対策法とされていますが、考えてみてください。

もし外的要因が腰痛の原因だとしたらなぜ腰痛になる人とならないひとがいるでしょうか?

ここで重要なことは、腰痛の予防策として外的要因だけに意識を向けるのではなく、体の内に意識を向けることです。

そもそも腰痛は私たちの体が危険な状態にあることを知らせてくれる大事なシグナルです。

デスクワークのような長時間座っている姿勢をしていれば、必ず腰が凝るものです。それ以上長く座っていることで体に負担がかかり危険が生じてくることを私たちの体は教えてくれているのです。

カイロプラクティックでは、体の内に問題の根本原因が存在していると考え、腰痛に対してアプローチしています。

カイロプラクティックでのアプローチ

塩川スクール・オブ・カイロプラクティック

腰痛で悩まされている人の多くは筋肉が硬直していて、原因として腰部や骨盤部へのストレスが大きく関係しています。

人間はストレスを受けると、そのストレスに抵抗するため交感神経が刺激され、その結果血管の収縮が続き、血流が滞り、疲労物質がたまって筋緊張が起きます。

そして”凝り”や”重だるさ”や”疲れ”などの症状につながります。

これが初期の身体のシグナルになります。この初期のシグナルの時に、軽い運動やストレッチや休息をとることで自然に解消されることが多いのですが、そんな簡単な事ではありません。

腰痛で悩んでいる人のほとんどは慢性化しているため、運動でかえって腰痛がひどくなってしまい寝て体を休ませても解消されない。

このように初期のシグナルを放置し腰痛が慢性化してくると筋緊張が続き脳の自己調整力によって回復を図ります。今度は逆に副交感神経が優位になります。

副交感神経が刺激されるとプロスタグランジンというホルモンを使って血流を促し、痛みを起こし、炎症させる作用が出てきます。

つまり肩がガチガチに凝って重たくなった部分が痛く感じるのは、組織の修復や回復をさせようとして体が起こす「正常な反応」なのです。すべての痛みや凝りには必ず意味があります。

私たちの体が腰や骨盤を支えるために自ら筋肉を硬直させ、コルセットのように不安定な場所を補強してくれている、体の防御反応の1つなのです。

ここで重要なのが、脳と神経と体のつながりです。脳と神経と体のサイクルに異常があると、脳が体の状態を把握できず適切な対処を行うことができないのです。

その結果どれだけ凝っている筋肉をほぐしたとしても、また生活習慣を見直したところで、腰痛の根本改善にならないのです。

神経を介して脳と体のサイクルが正常であれば、脳がしっかりと問題個所を把握することができ、修復と回復が正常に行われ、自らの体でスムーズに治癒することができるのです。

ガンステッド・カイロプラクティックでの腰痛アプローチ

腰痛と言ってもその根本原因は人それぞれです。

その1人1人の根本原因を特定することは非常に困難になります。まずは、問診やヒヤリングから患者様からできるだけ多くの情報収集することで、根本原因を特定することが可能になります。

  1. 痛みのパターン(腰椎と仙骨の区別)
  2. 時間帯
  3. 質感
  4. 場所
  5. 急性腰痛への対処法

① 痛みのパターン(腰椎と仙骨の区別)

腰椎の問題

・座位から立ち上がる時の痛み
・長時間(1~2時間)の座位姿勢での疼痛の悪化
・歩行により痛みが緩和
・横になると疼痛の緩和
・朝に疼痛の悪化(椎間板の膨張)

腰椎5番(L5)の問題

・歩行中に座って休む回数が増える:慢性の薄い椎間板(D5&D6)
・ズボンのベルトラインの左右に痛みが出る

仙腸関節の問題

・短時間(30分以内)の座位姿勢での疼痛の悪化
・歩行時に痛み
・横になることが困難
・朝に疼痛の緩和

② 痛みの時間帯

朝の腰痛

・腰椎の問題(特にL5):寝ている間に椎間板が膨張することで疼痛が悪化

夕方にかけての腰痛

・骨盤の問題、関節炎、薄い腰椎椎間板(D5&D6)

*薄い椎間板の場合:午前中の椎間板が膨張している間にアジャストメントを行うことが好ましい

*膨張している椎間板の場合:夕方から夜にかけて椎間板の水分がある程度放出した後にアジャストメントを行うことが好ましい

③ 痛みの質感

焼けるような痛み(Burning) – 神経の問題
刺すような痛み(Sharp) – 神経の問題、椎間板の問題
きつい痛み、鈍痛(Ache) – 筋肉の問題、椎間板の問題
ピリピリ、チクチク(Pins/Needles/Tingle) – 神経の問題
ドクドク(Throbbing) – 血管の問題

④ 痛みの場所

臀部&大腿部

・後面:L4、L5、仙骨、腸骨サブラクセーション
・側面:L2、L3サブラクセーション
・前面:L1.L2サブラクセーション
・内面(膝の内面):T12、L1サブラクセーション

鼠径部のみ

・ASIN腸骨、IN腸骨サブラクセーション

両側の坐骨神経痛

・L4、L5(D5&D6)、仙骨(BP)サブラクセーション

左右の変化する放散痛

・EX-IN腸骨またはIN-EX腸骨サブラクセーション

踵の痛み(骨棘なし)&アキレス腱の痛み

・片側:同側の骨盤EXサブラクセーション
・両側:足関節アーチの減少

⑤ 急性腰痛への対処法

原因が仙腸関節でも腰椎でも急性の場合はアイシングが好ましくなります。

急性の場合で疼痛が激しい時には、初めからアジャストメントを行うことには危険が伴います。そのために布で覆った氷嚢や氷枕などを患部に約20分間当てます。

なるべくゆっくりと冷やし、肌が赤くならない程度で冷やすことが大切になります。その後約1時間、体表温度が室温を同じくらいまでアイシングを止めます。

この20分/1時間のアイシングのサイクルを繰り返し行います。アイシングは、患部に氷を当てた時に患者様が冷やされて気持ちいいと思える時までしっかりとアイシングを続けるように指示します。

炎症が治まってくるとアイシング時の気持ちよさは消えてきますので、そのタイミングでアイシングは終了となります。

患者様の状態によっては、歩行がある程度可能であれば、アジャストメント後は、アイシングを続けながら、歩行運動をしてもらうように指示をします。

歩行運動をすることで椎間板の代謝が向上し、損傷した椎間板の修復に大きく影響を与えます。また、ガンステッド・カイロプラクティックでは、急性腰痛に対してアジャストメントを行う時にポンピングというテクニックを使用します。

このテクニックは急性腰痛で歩行ができないほどの痛みがある時に行う手法になります。ここで重要なのが、テーブルの選択です。

サイドポスチャーでの側臥位、ハイローテーブルでの腹臥位、ニーチェストでの四つん這いと患者様が1番リラックスすることのできるテーブルを選択します。

急性で膨張している椎間板が特定した後、後方から前方へゆっくりと圧を加えていきます。圧を加える際に重要なのが圧を加えて保持し、その保持している場所から徐々に後方から前方への深さをつけていきます。

患者様の状態によってその幅は異なりますが、痛みが強くならない程度で止めます。この作業を繰り返し行うことで膨張した椎間板の代謝を促すことと同時に、可動性を与えていきます。

ある程度の深さまで圧を加えても痛みが出ないのであれば、そこで初めて通常のアジャストメントを行います。急性腰痛で1番注意しなければいけないことは、通院期間になります。

痛みが取れて動きやすくなってきている時に、多くの患者様がケアを中断してしまいますが、一度損傷した椎間板が治癒するためには、約3ヶ月以上かかります。

また筋力低下や運動機能などに異常があった場合には、すべての機能が治癒するまで6ヶ月以上かかります。そのために疼痛が改善してきている時に来院頻度や来院期間をしっかりと説明することが重要になります。

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塩川 雅士

塩川 雅士

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。
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