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最小限のティッシュプルから得られる4つのメリット

ガンステッドセミナー

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ティッシュプルとは?

コンタクトする上で重要になるのがティッシュプルとなります。ティッシュプルとは、“皮膚の牽引”という意味があります。患部にコンタクトを行う際に必要に必ず行わなければならない工程になります。

アジャストメント時にコンタクトがずれること、上手く患部にスラストの力が伝わらないこと、患者様が一向にリラックスしてくれないこと、なかなか自身がリラックスできないなどの様々なアジャストメント時の悩みは、このティッシュプルに原因が隠されています。

しかし、ただティッシュプルを行うだけでは、何の意味もありません。重要なことは、最小限のティッシュプを行うことになります。最小限に行うティッシュプルの目的を理解し、しっかりと習得することができれば、必ずアジャストメントの技術向上に繋がります。

今回のコラムでは、最小限のティッシュプルから得られる4つのメリットを解説していきます。

最小限のティッシュプルから得られる4つのメリット

① 正確なコンタクト

正確なコンタクトを行うためには、まず固定手で皮膚の牽引を行います。その時に重要なのが、コンタクトを行うポイントまでの最小限の皮膚の牽引を行うことになります。

ティッシュプルを行う際に、コンタクトする場所を越えるくらいの過剰な皮膚の牽引を行うと、正確に患部にコンタクトすることができません。1つセグメントがずれてしまえば、アジャストメントの効果は無くなり、結果に繋げることができません。

例えばサイドポスチャーでの腰椎5番のリスティングでのコンタクトを行う場合は、固定手の上方手で下から上(I-S)と外から内(L-M)へのティッシュプルを行います。固定手の指で、腰椎5番の棘突起の外下端部分まで皮膚の牽引を斜め45度から行います。

固定手の指の上に豆状骨を重ねた後に、固定手をスライドさせコンタクトを行っていきます。この時に重要なことは、決してコンタクトする際にさらに皮膚の牽引を行わないことになります。

このように、正確に患部へコンタクトを行うためには最小限のティッシュプルを行う必要があります。

② 正確なスラスト方向(LOC

過剰なティッシュプルを行い、患部にコンタクトを行った場合、術者はその過剰に皮膚の牽引を行った分だけ支えなければいけません。

ガンステッド・カイロプラクティックでは、後方から前方(P-A)へのスラスト方向を重要視してアジャストメントを行います。よって後方から前方へのスラスト方向を導くための目的でティッシュプルを行っていきます。

過剰なティッシュプルの場合、下から上(I-S)の方向や内方から外方(M-L)や外方から内方(L-M)へ皮膚の牽引が強くなり、スラスト時に力が逃げてしまいます。このように、最小限にティッシュプルを行うことで、正確な後方から前方へのスラスト方向を作ることが可能になります。

 

③ 患者様のリラックス

過剰に皮膚の牽引を行うことは、皮膚が過剰に引き延ばされている状態になります。その状態から更にコンタクト・ハンドで皮膚を牽引した場合、常に患者様の皮膚が引き延ばされている状態になります。その状態からスラストを行えば、痛みや不快が伴うジャストメントに繋がり、患者様への緊張に繋がってしまいます。

最小限のティッシュプルを行うことで、正確にコンタクトが行え、正しいスラスト方向に繋がり、患者様がリラックスしてアジャストメントを受け入れてくれます。

最高のアジャストメントには、患者様のリラックスが必要不可欠になりますので、コンタクト時には最小限のティッシュプルを意識することが重要になります。

④ 術者のリラックス

過剰なティッシュプルを行った場合、その皮膚の牽引を行った分だけ保持しなければいけません。その牽引を保持するためには、術者の三頭筋や大胸筋などの上半身の筋肉を緊張させることが必要になります。

その上半身の緊張がアジャストメント時のスラストのスピードやLOCに悪影響を与えてしまいます。

最小限にティッシュプルを行うことで、上半身の筋肉を発動することなく患部へコンタクトを行う事が可能になり、術者のリラックスに繋がります。

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塩川 雅士

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。
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