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【動的触診】骨盤の初動を習得するための5つのポイント

ガンステッドセミナー

骨盤全体でのリスティングは38個、腰椎5番で27個、合計65個のリスティングから1つのサブラクセーションを特定しなければいけません。

ガンステッド・システムでは、視診、体表温度測定、静的触診、動的触診、レントゲンの5つの評価でサブラクセーションの特定を行っていきますが、最終的にどの部位にアジャストメントを行うかを決定するのが動的触診となります。

特に、骨盤部では、腸骨、腰椎5番(L5)、仙骨基底部(S1)、仙骨の分節(S2~S5)と複数の場所からの特定を行わなければいけません。どの部位からアプローチを行うべきか、臨床をしていると悩むケースも少なくはありません。そんな悩みを抱えている先生に是非参考にして頂きたいコラムになります。

今回のコラムでは、骨盤における初動での動的触診を習得するための5つポイントをご紹介していきます。

 患者の座位姿勢

患者様がサービカルチェアーに座っている姿勢は、人それぞれ異なります。腰が後ろに丸まっている状態や胸を張って姿勢を正している状態や片側に傾いている状態の姿勢も確認されます。

動的触診を行う時の適切な座位姿勢は、患者様を動かしたときに、患部が最初に可動するようにセッティングすることになります。

例えば、腰が後ろに丸まっている状態で骨盤の検査を行う場合、初動時に腰部の可動性が関与してしまい、骨盤の可動性を正確に分析することができません。骨盤部に初動の動的触診を行う際は、ある程度腰部の後湾カーブを無くした状態で検査を行うことで、患部が最初に可動するようになり、骨盤部の初動を感じる取ることが可能になります。

反対に、胸を張って姿勢を正している状態では全体的に重心が後ろへ移動し、常に腰の起立筋が緊張しています。患者様が緊張している状態では、骨盤部のみの可動性を検査することができません。

 術者の姿勢

動的触診は、毎日行う動作になりますので、体に負担が掛からない姿勢で行うことが大切になります。また、術者がリラックスすることで、同時に患者様も自然をリラックスしてきます。

特に骨盤部での検査では、腰を曲げたままの検査は大きな負担をかけますので自分の骨盤を低くして起立筋が張らないような高さまで腰を落して位置取りをしていきましょう。

骨盤部は下に位置しているため、他の部位の検査より前かがみの姿勢になってしまいます。術者の姿勢を守るためには、サービカルチェアーの高さの調整を行うか、またはサービカルチェアーの座面に高さを調整する台を設置することで、骨盤部を高い位置にセッティングします。特に子供のような背丈が低い場合は、台を使用すると効率よく触診の検査を行うことが可能になります。

また、両足を広げたスタンスも重要になります。高さを調整する際に、上半身を前かがみの姿勢になるのではなく、両足を広げたスタンスで重心を低くすることで、適切な高さに合わせることも可能になります。

 コンタクト・ハンドの使い方

コンタクト・ハンドで意識すべきことは、患部に接触している手の圧を最小限にすることと、一定の圧を保つことになります。

強くコンタクトするということは指先にある毛細血管や知覚末梢神経が圧迫され、感覚が鈍ってしまいます。適切な圧の目安は、透明なクリアボードに接触した先に指先の色が白くならない程度になります。

また、その圧を一定に保つためには、患部にコンタクトしている指以外の使い方が重要になります。患部にコンタクトしていない指や母指球や小指球も患者様の体に触れていることで、コンタクトしている指の圧を分散することが可能になり、触診時に圧を一定に保つことが可能になります。

利き腕が右手での動的触診を行う場合は、術者は患者様の左側に立ち、右手の示指と中指で上後腸骨棘(PSIS)を挟むようにコンタクトを行います。

左PSISへコンタクトを行う場合は、中指はPSISの外側部、示指は、PSISの内方部(仙腸関節)にコンタクトを行います。右PSISへコンタクトを行う場合は、中指は、PSISの内方部(仙腸関節)、示指はPSISの外方部へコンタクトを行います。

仙骨基底部後方変位(BP)や仙骨の分節の後方変位(P)へコンタクトを行う場合は、示指または、中指の指先の平でコンタクトを行います。仙骨へのコンタクトは、仙腸関節と比べて広範囲になりますので、コンタクトする場所を少しずつ移動させながら動的触診を行うことが好ましくなります。

また、後方変位のみ確認する場合は、患者様の真後ろから親指で患部にコンタクトして動的触診を行うことも可能になります。

 固定手の位置

コンタクト・ハンドの反対の手を固定手と呼んでいます。固定手は、触診時に患者様へ安心を提供することと、コンタクト・ハンドと連動することで正確に初動での動的触診を行うことが可能になります。

利き腕が右手の場合、固定手は左手となります。左手で患者様の右肩を支え、肘で左側の肩を支えます。固定手は、患者様の両肩を1本の棒で固定するイメージで行います。

コンタクト・ハンドと同様に、固定手も圧を分散することで、より安心感を与えます。一定に保つためには、腕全体を患者様に密着させ、圧を分散する必要があります。

 言葉と固定手での誘導

固定手は、コンタクト・ハンドと連動して、患者様の誘導を行う役割があります。固定手の誘導で重要なことは、患部以外の可動性を与えず、患部のみの可動性を確認できるようにすることになります。

骨盤部への動的触診を行う場合、頚椎や胸椎や腰椎の可動性が関与しないように側屈を入れていく必要があります。そのためには、言葉と固定手での誘導が重要になります。

固定手での誘導で、片側のみの方に圧を加えすぎてしまうと胸椎や腰椎が最初に側屈してしまいます。骨盤部での動的触診では、脊柱を真っすぐの1本の棒にした状態で、骨盤部への側屈を加えて行くことが重要になります。

まとめ

この5つのポイントをしっかりと意識して骨盤部の動的触診を行えば、正確にアプローチを絞り込むことが可能になります。

また、初動の動的触診を習得することで、骨の形状などによる影響も最小限に抑えることが可能になり、より正確に問題個所を特定することが可能になります。

急性のような重度の炎症や痛みを伴う場合でも最小限の動きで検査を行うことが可能になり、患者様が安心してケアを受け入れるようになります。

 

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八木俊樹

八木俊樹

千葉県成田市出身。大学卒業後、空港で貨物の輸出入に携わる書類手続きなどの通関業務関連に従事。デスクワークの時間が長く、首を痛めて仕事・趣味に影響が出たことをきっかけにカイロプラクティックを受け、症状が改善。以後1年以上経っても首に痛みや不安が出ずに感動を覚える。同じような悩みを抱えている人が周りに多くいる中で、何かできることはないかという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界に飛び込む決意をし、シオカワスクールへ入学。
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