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ガンステッド・システムにおける視診の重要性とは?

塩川スクール・オブ・カイロプラクティック

ガンステッド・システムの1つである視診の重要性についてお伝えしていきます。

視診とは、患者様が治療院のドアを開けた瞬間から分析は始まります。肩や耳の高さの違いや腰の位置の左右差に加えて姿勢や歩き方など筋骨格の異常を確認します。

またサブラクセーションの兆候である、筋肉病理や組織病理など上皮の変化などの検査を行うのが視診になります。これらの情報をレントゲン画像や触診や体表温度の測定などの検査で得られた情報と合わせて総合的な判断を行います。

視診は、実際に患者様に触れることなく視覚的に分析を行うので主観的ではなく、客観的な分析を行うことが可能になります。

この客観的な分析こそ根本原因を特定する際に重要な役割となりますので視診は、ガンステッド・システムにおいて重要な検査となります。

視診における4つの分析

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① 歩行分析

  • つま先の確認

片側のみのつま先が外方へ傾く場合は、骨盤の内方変位(IN骨盤)、または同側の脛骨の問題が考えられます。両側のつま先が外方へ傾く場合は、仙骨基底部後方変位(BP)、または膝の問題が考えられます。

片側のみのつま先が内方へ傾く場合は、骨盤外方変位(EX骨盤)、距骨前方変位、屈曲筋の麻痺(つま先が上がらない)が考えられます。

両側のつま先が内方へ傾く場合は、仙骨の問題(S2)、または腰部の前湾カーブの増大が考えられます。

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  • 歩幅の確認

一般的な疼痛回避姿勢の特徴は、痛みのある方へ体は傾き患部側の歩幅が狭まる傾向があります。前方時の歩幅が増大し、後方時の歩幅が減少する場合は、腸骨後下方変位(PI骨盤)の可能性があり、反対に後方時の歩幅が増大し、前方時の歩幅が減少する場合は腸骨上前方変位(AS骨盤)の可能性があります。

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② 姿勢分析

  • 側面からのチェック

全体的な、姿勢のチェックを行います。正常な姿勢は、土踏まず(外くるぶしの5cm前)、膝(お皿の後ろ側)、大転子(太ももの出っ張った骨)、肩峰(肩の骨の先)、耳が一直線になっている事が重要になります。

また頚部の前湾カーブ、胸部の後湾カーブ、腰部の前湾カーブ、仙骨の後湾カーブの4つの生理的湾曲(緩やかなS字カーブ)の確認を行います。

この4つの生理的な湾曲が正常に存在することで16倍も背骨の安定性が高くなると言われています。特に注目する点として、腰部の前湾カーブの確認を行います。

ガンステッド・カイロプラクティックの特徴である土台理論から考えると、腰骨盤部の土台が背骨全体に影響を与えるからです。腸骨が後下方に変位(PI骨盤)することで、後ろに重心が移動します。

その結果、腰部の前湾カーブが増大(反り腰)することで脊柱のバランスが保たれます。反対に、腸骨が上前方に変位(AS骨盤)することで、前に重心が移動します。その結果、腰部の前湾カーブが減少(平らな腰)することで脊柱のバランスが保たれます。

  • 正面からのチェック

頭部の傾きと回旋の確認

特に上部頚椎に問題がある場合は頭部の傾きや回旋に影響を与えます。頭部の傾きを確認する場合は、耳たぶや乳様突起がアトラスや後頭骨の側方変位側で持ち上がります。

頭部の回旋は、環椎と軸椎で行われます。特に環椎が後方変位する場合、患部の頭部の傾きが上がり(乳様突起が上方)、環椎が前方変位側する場合は、患部の頭部の傾きが下がります(乳様突起が下方)。

肩の高さの確認

肩の高さに影響を与える要因は様々ですが、まずガンステッド・カイロプラクティックにおいて考えることは左右の椎間板の開き(オープンウェッジ)になります。左右の椎間板が開くことで肩の高さに影響を与えます。

次に考えられる要因としては、肩関節や肩甲骨や胸鎖関節や肩鎖関節の上方または下方変位になります。多くの場合、脊柱の土台である骨盤の傾きによって肩の高さに影響を与えるので、しっかりと土台から検査を行うことが重要になります。

側屈時でのスムーズな背骨の側弯の確認

肩の高さの確認後、実際に患者様を側屈させることで、椎間板の開きが原因なのか、または肩周辺の関節に異常があるのかを区別します。片側のみスムーズな背骨の側弯が確認された場合、左右の椎間板開きの可能性が高くなります。

椎間板の開きに異常がない場合は、肩周辺の関節に異常があることが考えられます。両側でスムーズな背骨の側弯が失われている場合は、重度の後方変位の可能性が高くなります。

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  • 腸骨稜の高さの確認

腸骨の上端に横から手を当て腸骨稜の高さを確認します。腸骨稜の高い側は、PSIS(上後腸骨棘)の下方変位(PI骨盤)の可能性が高くなります。PI骨盤の特徴として短下肢や足のアーチ減少も見られます。

腸骨稜の低い側は、PSIS(上後腸骨棘)の上方変位(AS骨盤)の可能性が高くなります。AS骨盤の特徴として長下肢が見られます。

疼痛回避姿勢の確認

脊柱の構造上、椎間板に存在する髄核が外へ突出する場合は神経根の外側へ突出します。その場合、痛みを回避するため患部とは反対側へ傾きます。(左突出の場合:右疼痛回避姿勢)髄核が神経根の内側へ突出した場合は、患部である同側へ傾きます。

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③ 形状の確認

  • 脊柱全体の両側(起立筋や横突起や肋骨の隆起)

この形状の確認では、背骨全体の回転パターンの分析を行います。常に体は中心のバランスを維持するために椎骨が右に回転すれば、必ず上位の背骨では左に回転しバランスをとり、中心を維持するようになります。この確認を行うことで、リスティングの特定を正確に行うことに繋がります。

  • 頭部(後頭部の形状)

後頭部の片側のみが平らになっている場合、上部頚椎の後方変位側の可能性が高くなります。特に赤ちゃんの頭部で確認される場合は、向き癖につながることが多いので必ず確認を行いましょう。また、出産時の鉗子分娩や吸引分娩や帝王切開で生まれてきた赤ちゃんは、上部頸椎の損傷の可能性があるので必ず確認を行いましょう。

  • 胸部のへこみ

胸部が真っ平らな状態で胸部の後湾減少がみられます。この原因としては、下位でのサブラクセーション(後下方変位)による補正作用になります。状態によってその幅は、異なりますが、特に胸椎3番から胸椎7番あたりに多く確認されます。

多くの場合、胸部がへこんでいる部位に症状が現れることが多いですが、決してアジャストメントを行うことはしてはいけません。

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  • 臀部の形状

座った状態で、術者が上から臀部の形状の確認を行います。平らな臀部で横幅が長い場合、骨盤内方変位(IN骨盤)、または仙骨後方軸転(P-R、P-L)になります。

隆起している臀部で横幅が狭い場合、骨盤外方変位(EX骨盤)、仙骨後方軸転の反対側になります。この形状の確認は、脊柱全体の両側の確認と同時に行うことで、背骨全体の回転パターンが全体像で分析を行うことができます。

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④ 肌の確認

  • 皮膚の色

体表温度測定後や触診後の肌の発赤は、急性における血流異常により、患部の修復を促すため血流の代謝率が高まることで起こります。

また、化学物質のバランスの乱れや副腎機能障害によって、体に毒素が溜まっている場合も肌に発赤が現れるので、体の代謝を司る甲状腺や、排毒を促す腎臓、肝臓、副腎などの臓器を支配している神経にサブラクセーションが存在しないかを確認することが重要になります。

まさに肌の状態は、“目に見える臓器”と言われているくらい視診の分析では重要になります。茶色や白色の斑点は、慢性的な神経学的異常を表します。特に交感神経支配のサブラクセーション(頚椎6番~腰椎5番)に多く確認されます。

また、赤い小さなスポットやデルマトーム(皮膚分節知覚帯)での変色もまた慢性的な神経学的異常を表します。特に副交感神経支配のサブラクセーション(後頭骨~頚椎5番/L5~骨盤)に多く確認されます。

  • 静脈瘤

慢性的なサブラクセーションによって長期間の血流異常によって起こります。特に交感神経支配部位に多く見られ、隆椎や腰椎5番周辺で多く確認されます。

  • 点状出血(小さな血管の損傷)やしみやほくろや黒ずみ

局部的に確認される場合は、サブラクセーション部位との関連性が高いので慎重に検査を行うことが重要になります。

  • 傷跡、瘢痕

病歴(事故、手術、外傷)の確認を行います。事前にカルテや問診で病歴を聞きますが、患者様の多くは、過去に起きたことについて忘れていることがありますので、視診で傷跡や瘢痕などが確認された場合は、必ず患者様に詳細を聞くことが重要になります。また、体表温度の測定時にこのような場所をしっかりと把握した上で行うことで正確な情報を得ることが可能になります。

  • 体毛の変化

体毛は体の重要な場所や弱い場所を保護する役割があります。そのため背骨の周辺に局部的に体毛が現れる場合は、背骨の耐久性が弱くなっていることを教えてくれます。特に仙骨や腰部のサブラクセーション部位や病理的な二分脊椎やすべり症などにより体毛の変化が起こります。

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塩川 雅士

塩川 雅士

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。
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