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ガンステッド・アプローチにおける4つの重要項目

ガンステッドセミナー

ガンステッド・カイロプラクティックは、単にテクニックが優れているのではありません。ガンステッド・システムが確立しているからこそ科学的に問題を解明し、適切なアプローチを定め、結果を推測することが可能になります。ガンステッド先生は、このシステムの構築と適切なアプローチを誰よりも理解していたカイロプラクターの1人でもあります。今回のコラムでは、ガンステッド・アプローチの4つの項目について解説していきます。

塩川 スクール

1. 患者の状態を把握すること(来院に至った経緯)

ガンステッド・テクニックでは、全脊柱から問題の根本原因を特定していきます。患部に対しての問診やヒヤリングでは、全体像が見えてきません。そのため、患者さんの全体像を把握することができる問診やヒヤリングの技術が必要とされます。

一般的なヒヤリングの項目として、OPQRSTがあります。いつから発症したのか?(O)悪化/緩和する姿勢や動きはあるか?(P)痛みの質感?(Q)他の部位への放散痛はあるか?(R)痛みの度合い?(S)。

ガンステッド・カイロプラクティックでは、これらの項目を聞くだけではなく、しっかり次に行う検査に繋げ、適切なアプローチを判断しながらヒヤリングを行っていきます。

ヒヤリング時では、筋骨格のバランスの乱れによって発症している問題なのか、自律神経のバランスの乱れや内分泌の乱れによって発症している問題なのかをしっかりと情報収集することで正確なアプローチを定めることが可能になります。

特に自律神経の状態の分析を行う際に重要なことは、交感神経が過剰になり副交感神経へのスイッチに切り替わることができない状態なのか、副交感神経が過剰になり交感神経へのスイッチに切り替わることができない状態なのかの区別を行います。

例えば、主訴が頭痛の場合、時間帯で変化する頭痛、天候(気圧の変化)による頭痛、月経に伴うホルモンバランスの乱れによる頭痛、顎関節症による頭痛、感染症(副鼻腔炎や蓄膿)による頭痛というように様々な頭痛の原因が存在しています。

朝起きた時の頭痛や週末や休日に長時間の睡眠の後に起きる頭痛の原因は、化学物質(毒素)の蓄積による原因が考えられます。例えば、化学製品、農薬、食品添加物、合成洗剤、香料、アルコール等、このような体にとって有害な物質が蓄積されたときに体からのシグナルとして頭痛になる場合があります。このタイプの頭痛は、体の代謝が高まることで頭痛が解消する特徴があるので、頭痛の時間帯を知ることが重要になります。

このタイプの頭痛は、寝ている時に代謝が低下し、体の毒素が停滞することで頭痛が起こります。通常、人間の体はこれらの化学物質を甲状腺、副腎、肝臓、腸などの臓器によって解毒、排毒する機能を持ち備えています。特に甲状腺や副腎や消化器系といった排毒を促す臓器を支配している交感神経に対してアプローチしていきます。

日中から夕方にかけての頭痛は、過緊張型の頭痛が原因と考えられます。このタイプの頭痛は、仕事の後半の夕方に筋が緊張し、硬直することによって起こることが多く、長時間のPC作業やデスクワークなどにより頚部の緊張や眼精疲労により交感神経が過剰になっていることを示します。交感神経が過剰になると血管は収縮し、血流障害を起こし頭痛を誘発します。

この頭痛は、側頭部のこめかみ、目の奥、頭全体が締め付けられる、頭の付け根の後ろから前に移動するなどの特徴があります。この頭痛は、副交感神経を刺激するような深呼吸、休息、軽いエクササイズをすると緩和していきます。緊張して交感神経が過剰になっている状態なので、副交感神経に対してのアプローチをしていきます。

天候(気圧の変化)による頭痛は、天気が崩れ、低気圧になると自律神経に影響を与えます。高気圧(天気が良好)の時は、交感神経が過剰になり、低気圧の時には副交感神が過剰になりやすくなります。副交感神経が過剰になると血管が拡張し、血流が停滞、うっ血した状態を作ります。その状態が続くことで、有害物質が停滞し頭痛を誘発します。

また、副交感神経が過剰になるとプロスタグランジンという物質が過剰に分泌されます。プロスタグランジンは、人間の体内の様々な組織や器官に存在し、ホルモンに似た働きをする物質で、血管を広げ神経を過敏にして痛みを起こさせます。その結果、天候の崩れる前の日や、当日に頭痛が出る原因となります。このタイプの頭痛の場合は、副交感神経が過剰になっている状態なので、交感神経に対してアプローチしていきます。

月経に伴うホルモンバランスの乱れによる頭痛は、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量に影響します。エストロゲンの分泌が低下すると脳内物質であるセロトニンが減少します。セロトニンの働きの1つは血管を収縮させますが、セロトニン量が減ることで脳の血管は急激に拡張し、大量の血液が流れ込んできます。その結果頭痛が発症します。

エストロゲンやセロトニンといった内分泌は、卵巣から分泌している神経がコントロールしています。特に卵巣を支配している交感神経に対してアプローチをしていきます。

顎関節症による頭痛は、頭全体が締め付けられるような頭痛が特徴になります。顎関節のサブラクセーションが原因で、かみ合わせの乱れ、寝ている時の歯ぎしりなどにより頭痛が発症する可能性があります。

感染症(副鼻腔炎や蓄膿)による頭痛は、朝に始まり昼にかけてひどくなり、午後には消えていきます。これは午後にかけて温度が上昇し代謝が向上するからになります。しかし、交感神経が過剰に働くと血液中の白血球(細菌に感染した時に殺菌消毒する防御システム)が過剰になり、炎症が起きやすくなります。

交換神経が過剰な状態が副鼻腔で起こると副鼻腔炎になり、慢性化すると蓄膿になります。つまり、過剰に働いた交感神経を正常にして自律神経のバランスを戻すことが副鼻腔炎や蓄膿の改善に繋がります。このタイプの頭痛には、副交感神経に対してのアプローチをしていきます。

このように、ガンステッド・カイロプラクティックでは、患者様の全体像を考えヒヤリングを行っていきます。このヒヤリングを行うことで、次に行検査の時間短縮と正確な分析に繋げることが可能になります。

塩川 ガンステッド

2. 脊柱における5つの評価と分析

視診(Visualization)

患者さんが治療院のドアを開けた瞬間から検査は始まります。肩や耳の高さの違いや腰の位置の左右差に加えて姿勢や歩き方など筋骨格の異常を確認します。

またサブラクセーションの兆候である、筋肉病理や組織病理など上皮の変化などの検査を行うのが視診になります。これらの情報をレントゲンや触診で得られた情報と合わせて総合的な判断を行います。

体表温度の測定(Instrumentation)

背骨に沿って温度センサーを備えたナーボスコープという器具を使用し、不均一な温度変化がある箇所をピンポイントで的確に見つけ出します。

サブラクセーションの兆候である、神経病理の検査を行うのが体表温度の測定になります。また、体表温度の測定は、サブラクセーションが有るか無いかを高い確率で知る客観的な検査を行うことが可能になります。

静的触診(Static Palpation)

静的触診とは、患者さんを動かさずに、脊柱と骨盤の皮膚状態の検査を行います。サブラクセーションの兆候である組織病理の検査を行うのが、静的触診になります。

体表の凹凸、肌の質感、温度(熱感&冷感)、しこり、筋肉の硬直、腫れ、炎症、圧痛などの軟部組織の異常の確認を行います。

動的触診(Motion Palpation)

動的触診とは、体表温度の測定によって見つけられた各脊椎のリスティングを決定するために行われます。サブラクセーションの兆候である、運動病理の検査を行うのが動的触診になります。

様々な方向に動かしながら脊椎や骨盤の動きを確認し、どの方向に動きやすいか、または動きにくいのかを確認します。また、アジャストメントの効果を再確認する場合の施術後のチェックにも行われます。

全脊柱でのレントゲン評価(X-Ray)

レントゲン画像は、皆さんがどのような環境でどのような生活をしてきたのか教えてくれます。姿勢の癖や、サブラクセーションがどれくらい放置されたか分析することが可能になります。

レントゲン画像を評価することで、サブラクセーションの正確な位置の特定、そしてそのサブラクセーションがどの段階であるか分析し、ケアの計画を決めていきます。

正面と側面から撮影された全脊柱のレントゲン画像は、各脊椎と骨盤の詳細な分析を可能としてくれます。また、レントゲン評価は触診で得られた情報をより具体的で正確なものとしてくれます。

骨の変性や椎間板の状態を視覚的に確認できるため患者様への説明時にも使用されます。また、その他の潜在的に潜んでいる骨格上の病理的な問題点の特定にも役に立ちます。

塩川 ガンステッド

3. 椎骨の問題個所、正確なリスティング、神経システムの特定

ガンステッド・カイロプラクティックでは、この交感神経と副交感神経の2つの神経システムの状態を把握した上で、アジャストメント部位の特定を行います。

アクセルを踏み続けている交感神経が過剰な状態であれば、副交感神経を刺激してブレーキを促します。この場合は、副交感神経を支配している部位の後頭骨~C5、仙骨、腸骨、尾骨のサブラクセーションが対象となります。

反対にブレーキを踏み続けている副交感神経が過剰な状態であれば、交感神経を刺激してアクセルを促します。この場合は、交感神経が支配している部位のC6~L5のサブラクセーションが対象になります。

このように、ガンステッド・カイロプラクティックでは、アジャストメントの効果を最大限に発揮する為に神経システムと椎骨の特定を行います。

塩川スクール・オブ・カイロプラクティック

4. アジャストメント

すべての必要な検査と分析を行った後、アジャストメントを行う準備が整います。

アジャストメントの最も重要なところは、主訴に対してどの椎骨を1番にアジャストメントする必要か判断し、優先順位をつけて問題の起こっている箇所にのみ正確で的確なアジャストメントを行うことです。

最初の問題の原因が筋骨格から起きているのなのか、内分泌の亢進または、抑制から起きているものなのか、交感神経が過剰になって起きているものなのか、副交感神経が過剰になって起きているものなのか、すべての要素を考慮した上で優先順位を特定してアジャストメントを行うのがガンステッド・カイロプラクティックになります。

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塩川 雅士

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。
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