カイロプラクティック哲学が意味する生命とは?

辞書で『生命』という言葉を調べると様々な定義があります。基本的には生きている物質と死んでいる物質を区別する言葉になります。
生きている物質には、目に見えない何かが宿っている状態であり、その宿っているものを”生命”、”命”、”魂”などと呼んでいます。仮に脳の活動停止を死とみなしたとしても、機能を維持している器官や組織は存在し続けています。
このような現状のもとで、「生命とは何か」という問いに対してはっきりとした定義を与える事は難しく、実体がないものを言葉で表現することは非常に困難になります。
今回のコラムでは、カイロプラクティック哲学から考える”生命”についてお伝えしていきます。
カイロプラクティック哲学が意味する生命とは?
これまでユニバーサル・インテリジェンスは、宇宙全体に存在するすべての秩序や組織化を意味していると説明してきました。宇宙から最小の原子、すべての物質にこのユニバーサル・インテリジェンスは存在しています。そしてユニバーサル・インテリジェンスは、すべての物質に特徴を与え、活動を継続し、存在し続けています。
もし、このユニバーサル・インテリジェンスが存在しなければ、最小の物質である原子でも同様に、原子核と電子の関係も失われることになります。細胞ですら組織構成を維持することはできなくなります。地球も太陽の周りを一定のスピードと距離を維持することができなくなり、宇宙における引力や遠心力は存在しなくなり秩序は失われます。
ユニバーサル・インテリジェンスが存在しなければ、物質そのものの存在を維持することができなくなります。すべての秩序や組織化を維持するためには、ユニバーサル・インテリジェンスが必要不可欠であり、その状態を維持するためには、エネルギー的な要素が必要になります。
このエネルギー的な要素をカイロプラクティック用語で『フォース』と呼んでいます。ユニバーサル・インテリジェンスから作り出されたフォースは常に活動的であり、そのフォースは物質を通じて表現することで、その活動を確認することが可能になります。すなわちカイロプラクティックが意味する生命とは、物質からインテリジェンスを表現していることになります。
ユニバーサル・ライフとは?
例えば、鉛筆は一見何も活動もしていなくて、静止しているように見えますが、実際は原子のレベルで観察してみると精密な組織構成を維持し、常にその鉛筆という存在を維持するために活動し続けています。
このように、鉛筆という物質には、静止している物質であり命は存在していませんが原子レベルで観察すると、常に活動し続けている物質であることが分かります。このユニバーサル・インテリジェンスを表現している物質をカイロプラクティック用語では、『ユニバーサル・ライフ』と呼んでいます。
一見、静止している物質であってもそこには常に活動している組織構成が存在しています。非物質的なユニバーサル・インテリジェンスを物質の存在無しでは認識することはできません。インテリジェンスから作られたフォースの表現を物質という存在があることで、私たちは初めてその存在を認識することができます。
これまでに大自然の法則を観察しながら生命と何かという疑問に対して演繹的推理法を用いて真実を導いてきました。私たちは、目で見ることのできる物質に対して様々な意味を付けています。その意味に正しい間違いはありません。すべて個々の解釈によって作られたものになります。
体の内からのシグナル
私たちの体も同じことが言えます。 多くの人が体から表現している様々な症状や病気に対し意味付けをしています。もし、余分なものがあれば取り除く、足りないものがあれば補うとう考えがあります。
しかし、それらのすべての表現はイネイト・インテリジェンスという体の内からの表現になります。イネイト・インテリジェンスは、自身の体にとって決して間違いを起こすことはありません。すなわち症状や病気は、体の内からのシグナルという意味になります。
体のシグナルを取り除くだけでは、本当の健康とは言えません。そのシグナルには、意味があり根本原因を知らせてくれる大事なものになります。このように、本当の真実は目に見ることのできない非物質的な世界に存在しています。 私たちの体の真実はどこに存在しているのでしょうか?多くの人は、身体の外にその答えを求めようとしますが、本当の答えは外の世界にはありません。
すべての答えは、目に見ることのできないユニバーサル・ライフに存在している壮大なエネルギーに存在しています。物質の組織構成や秩序を維持している壮大なエネルギーは、私たちの知能より遥かに勝るものであり、決して私たちが上回ることはありません。
私たちが目にすることのできる物質から得ることのできる真実は、氷山の一角にしか過ぎません。皆さんも是非目に見ることのできない物質の裏側の世界に興味を抱いてみてはいかがでしょうか?必ず真実は目に見えない世界に存在しています。

塩川 雅士

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